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セブ旅行記 オスロブ&モアルボアル

by 大矢 南(おおや・みなみ)

1   9月下旬、妹が休みを取って遊びに来てくれるというので、姉妹でセブに2泊3日の旅に繰り出すことにしました。目的はセブの海満喫。行き先はジンベエザメ見学で人気のオスロブと、ダイビングで有名なモアルボアルです。
(P4~5「セブ島早わかりマップ」のNo.4, No.11)

ぼらないタクシー
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   フィリピンに通い始めて8年、仕事を始めて4年になりますが、まともなセブ観光は今回が初。セブパシフィック午前4時半発の便でマニラを出発、”Maayong buntag sa inyongtanan.”(皆様おはようございます)セブアノ語の機内アナウンスにわくわくします。
   あいにくの曇り空でしたが、空港タクシーで一路、サウス・バスターミナルへ。メトロ・セブ内で今回最も感動したのが、このタクシーです。まずメーターの位置。助手席の日よけの当たりか、中央のステレオデッキの上当たり、乗客から非常に見やすい位置に設置してあり、メーターの動きが一目瞭然(りょうぜん)です。マニラのように、ギアシフトレバーの根元に隠してあるタクシーは見かけませんでした。念のため、運賃の上がり幅や上がる間隔も観察しましたが、細工がしてあるようには見えません。
   2番目に、乗った瞬間「メータープラスいくらな」、あるいは目的地に到着した瞬間にメーターを消し「ちょっとぐらい足してな」と言ってくる運転手がいない。もしくは、メーターをおろさない運転手がいない。日本人女性とすぐ分かる妹と一緒であるにもかかわらず、法外な運賃をふっかけてくる運転手は皆無。今回は、マニラでの「タクシー運」が非常に悪かっただけに、話し方も穏やかで、優しいセブの運転手さんたちにいたく感動しました。出発前の数週間に、セブで韓国人がタクシー運転手に襲われたり、強盗被害に遭った事件が小紙紙面に出たので警戒していましたが、いらぬ心配でした。

外国人なのに半額
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   南方行きのバスが集まるサウス・バスターミナルでオスロブ行きのエアコンなしバスに乗車。オスロブまで約3時間半、1人150ペソです。セブでは、各地のリゾートから、バンやタクシーでマクタン空港までの送迎サービスがありますが、片道4千~7千ペソと割高です。空気もおいしいので、時間に余裕のある方は、エアコンなしバスがおすすめ。乗り降りする地元の人たちの荷物や会話も楽しめます。
   「ジンベエザメのいるところ」と言って、オスロブ町タンアワンのビーチ近くで降車。幹線道路沿いに「ホエールシャーク・ウォッチング」と書かれた写真付きの看板も出ているのですぐに分かります。
   バランガイが運営するジンベエザメ見学の本部を挟んで、軽食やおみやげ、シャワーを提供する店が並んでおり、その1つに入りました。見学料は外国人千ペソ、比人500ペソ。このほか、入場料として1人70ペソ払いました。ここでもうれしいハプニングが。
   はじめ、私たちは言われた通り1人500ペソを支払いました。するとお店のお兄さんが遠慮気味に「お連れの方は外国人ですか・・・?」と聞いてきます。「私たちは日本人です」と話すと、驚いた顔で「すみません、外国人は千ペソなんです。でも、あなたはフィリピン人ってことにしてもバレないから、500ペソにしましょう!バランガイには内緒ですよ!」。なんと私だけ半額にまけてくれたのです。
   さらに、記録に必要な名前欄に「サマンサ・クルス」と仮名を記入し、「あなたはサマンサ・クルスで、妹さんの比人の友人ということで通してください」。「了解です!笑」。
   こうなったら、親切なお兄さんたちのためにも偽装工作を突き通すしかありません。小型バンカに乗って、ジンベエザメを見学中、案内のお兄さん(バランガイに雇われている元漁師たち)に「日本人かと思った。ハーフかい?」と言われたので冷やっとし、とっさに「そうです。お父さんが日本人。でも両親は離婚して、母がフィリピン人男性と再婚したから、クルスは義父の姓」とかわしました。

オフシーズンがおすすめ
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   ジンベエザメ見学の前に、バランガイ職員による注意事項の説明を受け、いざ海に出発。小型バンカで岸からわずか50メートルほどのところで待っていると、体調5~6メートルほどのジンベエザメが現れました。
   ライフジャケットを着用しますが、泳げる人は脱いでもいいということで、シュノーケルのみで海に入り、ジンベエザメに近づきます。触れるのは禁止。一定の距離を保って観察します。
   大きな平たい口を開け、別のバンカに乗る男性がまくオキアミを一心不乱に流し込むジンベエザメ。
   体全体を縦にして、まき餌を食べているときはかわいらしいものの、水平になり尾びれを揺らして泳ぐ姿はまさに「サメ」そのもの。少し恐怖も感じました。
   子供のジンベエザメが8頭ほどいるらしく、大人のサメはほとんど浅瀬には近づかないそうです。
   ルソン地方ソルソゴン州ドンソル町では、餌付けされていない野生の大人クラスのジンベエザメを見ることができるそうで、オスロブのジンベエザメ見学は「邪道」との声もあります。中間層以上のマナーの悪いフィリピン人観光客が、ジンベエザメの上をまたいで乗ったり、アドボを与えたこともあり、非難が集中したことも。現在は、反省からバランガイがルール順守を徹底させているようです。
   年中を通して水温が高いので、観光客でごった返すことのないオフシーズンがおすすめ。気軽にジンベエザメ見学ができるオスロブをおすすめします。

パナグサマ・ビーチ
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   ジンベエザメ見学を終え、昼食を食べた後、再び幹線道でエアコンなしバスに乗り、途中乗り継ぎをすること約2時間半。セブ島西海岸にあるモアルボアル町に着きました。バス代は約100ペソでした。
   町の中心部でバスを降り、ハバルハバル(オートバイ、1人40ペソ)でダイビング観光で有名なパナグサマ・ビーチに到着です。
   海岸沿いに宿泊施設、レストラン、ダイビングショップなどがずらり。大半が欧米人がオーナーを務めているそうです。私たちはその中の「ティポロ・ビーチ・リゾート」にチェックインしました。エメラルドグリーンの海を眼前にコテージタイプの部屋が連なる施設で、竹や木のぬくもりが優しいきれいな室内に大満足。シングルベッドが2つある部屋に1泊朝食付きで1400ペソ(頭割りすればわずか700ペソ!)でした。
   驚いたのは、レストランで出てくる食事のおいしさです。1品150~300ペソほどで安くはありませんが、欧米人が経営するレストランが多いためか、メニューがフィリピン料理、欧米料理、カレーなどと豊富で、普段フィリピン料理ばかりで甘ったれた味覚には新鮮でした。波の音、潮風を感じながらの食事は最高でした。

世界観が変わる
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Moalboal-ed


   モアルボアルでの目的は本格的なダイビングの初体験です。2人とも全くの素人。数あるダイビングショップの中で唯一地元のフィリピン人、ネルソンさんが経営している老舗「オーシャン・サファリ・フィリピン」にお世話になりました。ライセンス保持者の方は1本1200ペソ、ライセンスなしは1本2千ペソです。ウエットスーツ、機材、船代、インストラクター代すべて込み。モアルボアルでは一番安いとのことです。
   数年前まではライセンス保持者は1本800ペソだったそうで、物価上昇で値上げを余儀なくされたとか。少しでも安くしようとネルソンさんに交渉し、1本1900ペソにまけてもらいました。
   朝9時に集合。オーストリア人のおじさん、若い日本人男性の2人とご一緒しました。日本人男性の方はライセンスはタイで取得したそうですが、フィリピンが一番安くもぐれるそうで、もっぱらセブに来ているとか。
   ウエットスーツを着て、バンカに乗り込み出発です。まずは1本目、岸から約20分で到着するペスカドール島周辺のポイントへ。初体験の私たちはまず、船上でサインや機材の使い方を教わります。日本人客が多く、インストラクターのお兄さんは「上がる」「下がる」「頭」「鼻」などの日本語の単語を交えて教えてくれました。
   海へ入り、ゴーグルに入った水の抜き方、浮上の仕方や沈み方を教わり、いよいよもぐります。
   2人とも小さい頃から水泳を習い、海に親しんできたこともあり、船酔いや海に対する恐怖感はゼロでしたが、重たい機材を背負って、口だけで息をするのに最初は少し戸惑いました。
   ベストの空気を抜いて、下へもぐります。水深15メートルほどのところで止まり、サンゴの岸壁に沿ってゆっくりとフィンを揺らしながら進みます。
   もう驚きの連続です。シュノーケルとはまるで別世界。まさに「サンゴ・マンション」と言うべきか、サンゴでできた高層ビルに大小色とりどりの魚たちが寄り添うように住んでいるのが分かります。「サンゴがなくなれば魚がいなくなる」。世界有数のサンゴ礁とそこに暮らす生態系の多様性を誇りながら、その破壊も世界有数のスピードで進んでいるフィリピン。ダイビングをすることでサンゴ礁の意味がようやく理解できた気がします。
   2本目のタリサイ・ポイントでは10頭近いウミガメにも遭遇しました。重たい機材を身につけ、酸素ボンベから息を吸わなければ身動きが取れない私に比べ、魚やほかの生物たちは、なんとも自由です。市場やスーパーでうつろな目で横たわる姿ではありません。ここは人間の世界ではないということを強く感じました。地球の7割を海が占めていることを考えると、人間という存在の小ささをあらためて感じました。

地方のすすめ
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   ダイビングを終えてショップに戻ると、待ち構えていたお土産売りのおばさんたちに取り囲まれ、少し疲れましたが、妹はおばさんたちの勢いも楽しんでいたようで安心しました。
   昼食を近くのレストランで食べた後、町の中心部に戻り再びバスでメトロ・セブに戻りました。買い物をして翌朝の飛行機でマニラに戻り、2泊の旅の終了です。
   観光省はキャッチコピーとして「イッツ・モア・ファン・イン・ザ・フィリピン」を掲げています。いつもマニラにいるからかもしれませんが、やはりフィリピンは地方に行ってこそ「モア・ファン」です。人がいい、自然が美しい、安い、おいしい。田舎につきます。セブも、マクタンだけでとどまらず、ぜひ田舎に足を伸ばしてみてください。(文中の写真:大矢南、ナビ・デ・セブ編集部)

ナビ・デ・セブ第3号[Navi de Cebu Vol. 3]より

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