リゾートアイランド・セブのこだわり生活情報誌
現在地: Home 学ぶ ニュース & インフォ 2年目に入るJICAの教育支援事業、セブの技術職業校で見た成果と課題

2年目に入るJICAの教育支援事業、セブの技術職業校で見た成果と課題

写真はセブの技術職業学校の卒業式今後もJICAの支援が続く

 フィリピンの教育制度が来年度から抜本的に変革される。現行制度では基礎教育期間は初等教育6年、中等教育4年の10年だが、来年度から中等教育が前期4年、後期2年の6年に延長される、「K to 12(幼稚園から12年生まで)」と名付けられた改革で、1年間の就学前教育を義務化するとともに、2年間の高等部が設けられる。国際協力機構(JICA)では、この中の高等部における教育を支援する「技術教育モデル校支援プロジェクト」を昨年から開始した。モデル校の一つ、セブのスパンダク技術職業学校(Subangdaku Technical Vocational School)の卒業式に出席し、1年間の成果や問題点を探ってみた。

 卒業式は10学年(ジュニア)、12学年(シニア)の合同で行われた。卒業生は10学年が91人(男47人、女44人)、12学年が34人(男18人、女16人)。JICAの教育支援は昨年2月からスタートした。3年間の継続支援を予定している。支援対象のモデル校はルソン、ミンダナオ地域のそれぞれ4校、ビサヤ地域の2校の計10校だが、チーフアドバイザーの石井徹弥さんによると、ビサヤ地域セブのスバンダク技術職業学校はマニラ首都圏などの学校に比べ、ハンデキャップを抱えている、という。

 まず、1昨年の地震で大きな被害が出て、校舎の1棟が使用不能になった。卒業式も近くの小学校の体育館を借りて、行われた。2点目として、セブはマニラに比べて産業技術の集積がない。学校では企業の要請に応えて、就職後、早く戦力に加われるよう、溶接、縫製、調理の3つを教えているが、教える側の知識、技術も十分とはいえない。教師が企業の現場を見たり、生徒を引率して企業見学を行ったりしているが、十分な効果は上がっていないという。JICAでは昨年10月、溶接を教える教師2人を日本へ派遣、工業高校を見て、日本の教育現場と教育制度を学んでもらった。

 セブは語学的にもマニラに比べハンデキャップがある、と石井さんは言う。自宅ではビサヤ語、学校ではタガログ語と英語で授業を受けるが、マニラの生徒に比べ英語力が低い。言葉の問題もあってコミュニケーションが苦手で、内気な生徒が多い。今年1月には千葉県市川工業高校とスカイプで交流、お互いが学んでいることなどを紹介したというが、校長のミルナ・ユー女史は「英語教育にもっと力を入れたい」と話していた。

 支援プロジェクとは来月から第2年次(2015年5月-2016年4月)に入る。JICAでは引き続き、産業界との連携の促進、卒業生の就職支援などで協力、モデル校の技術職業教育の改善にも取り組む。10月から11月にかけては第2回目の日本での研修を実施、今年からは工業高校だけでなく、農業高校、水産高校についてもバックアップする体制を作っていくという。(セブ支局 麻生擁一郎)

 「ナビ・セブ」ニュース [Navi Cebu News] April 16, 2015 

bottom-banners-bw 02 bottom-banners-bw 04 greyfooterbutton 03 facebook bottom-banners-bw 08
denwacho 2015 cebumapbanner Cebu City Tour navimanila23 dmsweblogo