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セブのレチョンがおいしい~!!

セブアノ食文化の代表、スパイシー風味のレチョンも。
文と写真By: Julie A. Nieva
(フィリピン大学セブ校在学中)

フィエスタとレチョン文化

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   フィエスタはフィリピン文化という絵画の大きな部分を占めています。たくさんの島々から成るフィリピンには、島や地方によってそれぞれの守護神の祭りがあります。そしてそのフィエスタを盛り上げるいちばんのごちそうが「レチョン」、つまりブタの丸焼きなのです。パリパリ、ぴかぴかした皮、そして柔らかいジューシーな肉はいつもテーブルの主役です。その皮を噛み砕く音は耳に快く響きます。みんなが大好きなこのレチョンですが、フィエスタと同じくバリエーションがあります。今回紹介するのはセブアノ・レチョンです。マニラあたりでは「マン・トマス」などの有名ブランドのソースに つけて食べますが、ここセブではココナツ酢に刻んだタマネギやシリ(鷹の爪)を入れたサウサワン(付け汁)のあっさり味で食べるところに特徴があります。
   レチョンは内臓を取り去ったブタのおなかにレモングラスなどの香草を詰めて竹を刺し、炭火でゆっくりと時間を掛けてローストするのです。生後8、9ヶ月程度のブタがいちばんレチョンに適しているそうです。もともとは中国の広東や福建など沿海の地方から中国移民とともにフィリピンに持ち込まれた食文化だったといいます。フィエスタ以外にも誕生日やパーティなどの特別の祝い事でレチョンが出されます。でもセブ市内ではこのレチョンがいつでも食べたいときに食べられるお店があります。

草分けの「CnTレチョン」

   まず「CnTレチョン」から始めます。この店は皮がパリパリしていて、肉がジューシーなことで人気があり、セブのレチョン業界ですっかり有名になりました。セブアノ・レチョンの草分け的な店です。CnTはセブ市内のガダルーペ地区、Vラマ通りに最初の店を構えました。ニッパ(ヤシの葉)作りでテーブルや椅子は木製です。客は店に入りそのままレチョンがぶつ切りされて並べられているカウンターに向かいます。そして自分の好みに合ったレチョンを選ぶのです。店の入り口と窓には蚊よけのネットが張られているので蚊に悩まされることなく、レチョンを楽しめるのです。市内のノース埋め立て地のSMシティ・セブの前とアヤラセンターのフードチョイスに支店があります。セブ市の郊外に配達もしています。

スパイシー風味の「リコス・レチョン」
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   次に「リコス(Rico’s)レチョン」です。15年前に開業したこの店の売り物であるスパイシー風味のレチョンは、セブアノ・レチョンに新たなバージョンを加えました。創業者のエンリコ・ディオソンさんはこの店を手がける前は、闘鶏場(サボン)の掛け金の回収係を22年間もしていたそうです。闘鶏が下火になったときに、思い切って全く経験のなかったレチョン業に挑戦したのです。闘鶏時代の友人らに支えられながら、レチョンの売り上げ金が貯まるたびに屋根のトタンを1枚ずつ買い足すような地道な商売をしながら、現在、セブ市タランバン地区のハイウェイ77に立派な店を構えるまでになったのです。市内のマボロ地区にも支店があります。
   エンリコさんが発案したこのスパイシー・レチョンは今ではセブを始め、全国でポピュラーな味になりました。エンリコさんはブタの調達からスパイス選びまでいつも自身で入念にチェックします。そして店に立ち寄ったときには自分で客のテーブルまで料理を運びながら、客の意見を聞き、サービスが行き届いているかをチェックします。ひとりあたりの予算が200ペソもあればこの店では十分です。そして満足した客はリピーターになるのです。タランバン地区の店に従業員は寝泊まりし、注文があれば未明までローストの作業を行います。「2時間以内に用意する」というのがエンリコさんのポリシーです。

レチョン・ベリーがヒット
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   セブにはもうひとつ、ブタのばら肉を専門にローストしている店があります。マーロン・ゴチャンさんが手がける「Cebu’s Original Lechon Belly」です。バラ肉は柔らかく、脂肪と筋肉が層のように重なっていて、ブタの部位の中でもいちばんおいしいところです。 マーロンさんがこのばら肉に目をつけたのはアメリカのニュージャージーに住む知人から回転ロースト器を譲り受けたことがきっかけでした。最初はチキンや七面鳥を料理していましたが、なんとかレチョンができないものかと考えました。丸ごとのブタは無理にしてもばらの部分なら丸めたらロースト器にすっぽりと入ります。こうして生まれたのがレチョン・ベリーでした。6ヶ月間に31回の試作を行い、 試行錯誤の末にやっと、この香ばしい骨なしのばら肉ローストが誕生したのです。
   マンダウェ市のキリノ通り、パークモールにこの店はあります。スパイスが利いた骨なしのレチョンはセブアノをたちまちとりこにし、店にはいつも順番待ちの列ができるほどです。客は順番札を受け取り席が空くのを待ちます。
   この店のバジェット・ミール(写真上)が人気です。スパイシーなレチョン・ベリーと「プソッ」と呼ばれる、ココナツの葉っぱにくるんだご飯が2つついています。植物で編んだお皿に紙を敷き、伝統的なセブアノ食文化であるカマヤン(手で食べること)スタイルを楽しむのです。マニラにも3店舗あり、カナダにも店があるほど有名になりました。

赤いブタの「スブチョン」
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   最後に紹介するのが赤いブタの看板で有名な「スブチョン(Zubuchon)」です。「スブ」は古い時代のセブの呼び名で、これにレチョンを重ねて命名された店名です。
   この店のレチョンの自慢はその料理法にあります。ローストする前に千枚通しのような尖った器具でブタの皮膚全体を刺していきます。そしてココナツジュースをスプレーで振りかけます。こうすることで調味料を使わなくてもクリスピーな歯触りに仕上がるのだそうです。レチョン以外にもチチャロン(ブタ皮のフライ)やディヌグアン(ブタの血で内臓を煮たもの)などブタ関連のメニューも人気です。レチョンの後には、カラマンシー(フィリピンスダチ)やフルーツのサントールなどのフレッシュジュースで締めくくりましょう。スブチョンはセブ市内のワン・マンゴー通り沿いやITパーク、マクタン空港の国内線出発ロビーなどにあります。
   日本人の皆様、セブに来られたらぜひ各地方のフィエスタを見てください。そしてセブアノ・レチョンをほおばってみてください。きっとセブでの滞在が、より価値あるものになるでしょう。

ナビ・セブ第7号[Navi Cebu Vol.7]より

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