リゾートアイランド・セブのこだわり生活情報誌
現在地: Home グルメ 食のメモ 先達の遺産 -「オクラ」もフィリピン産

先達の遺産 -「オクラ」もフィリピン産

okra   日本で「オクラ」の有名産地は四国の高知だ。この日本製が出回る季節の春夏以外に日本で売られるオクラの相当部分がフィリピン産と考えてもよい。フィリピンから日本へ輸出される農産品の中では数少ない成功品の一つといえようか。
   フィリピンでの「日本野菜」といえば高地のバギオ産ビーンズ類が有名だが、輸出目的のオクラは鮮度保持の上からマニラ空港に近いことが必須条件だったことから、1980年代初期にブラカン州で栽培がスタートしたというオクラは成長が早過ぎるので早朝、夜明け前の一時間が勝負で、収穫には大変な人海戦術を必要とするらしい。ちょっと遅れただけで寸法が大きくなって売り物にならないという。成長して大きくなったオクラは味が落ちてしまい、味にうるさい日本人の奥様方からは毛嫌いされるのだそうだ。長さが7センチ でプラス・マイナス1センチが許容差だそうだ。
   開発スタート時には今だから話せる悲しい笑い話があった。許容差に入らない大きいものはナイフで切って袋詰めして輸出し、大クレームが発生した。農場にクレームをつけても長さが7センチというだけで「切ってはダメ」とはどこにも書いてない。切ってダメならそのように注文書に書くべきだという言い分だった。結局、日本人輸出業者の損失・授業料となってしまった。このオクラの開発は今もマニラ在住の日本人T氏の思い切った作戦が成功した。
   もっとも今では少々伸びすぎて大きくなったものはローカル市場で結構売れるようになってきたから昔のように心配はしないという。何といっても早朝陽が上がればすぐに2—3センチは伸びてしまうらしいから品質管理は難儀だ。農産物の開発スタートは誰が初期リスクを負うかで決まる。食べ物はそれほど難しい。(岡 昭、SNN代表、セブ在住)

ナビ・マニラ第9号[Navi Manila Vol.9]より

bottom-banners-bw 02 bottom-banners-bw 04 greyfooterbutton 03 facebook bottom-banners-bw 08
denwacho 2015 cebumapbanner Cebu City Tour navimanila23 dmsweblogo