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朝食バナナダイエット、空前のバナナブーム、店頭からバナナが消える…?

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ブームを超えるバナナの効用

濱田 寛 (ジャーナリスト)

   「今ごろ、なぜバナナが……」と、怪訝な顔をされそうだが、いま、日本でバナナがブームになっている。「朝、バナナを食べるダイエット法」が昨年来、テレビで取り上げられ、「スリム願望」の若い女性がバナナに飛びついたのが理由だという。ブームに火を付けたのは、テレビの特集番組で「3週間くらいだったでしょうか。実際に7キロもの体重が減っていましたから、すごいですね!」と経験談を披露した歌手の森公美子さんといわれる。事実、今年10月初旬に帰国すると、デパ地下の果物売り場からバナナが姿を消していた。偶々、見つけても、「1人1本しか売ってくれないの」と、若い世代とはほど遠い年配の女性がぼやいていた。

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   ブームは一般的に騒がれ出したころから下火になるといわれるが、バナナはどうなのか—。 “若い女の子の大騒ぎ"とは関係なく、健康維持と病気の治癒・予防に役立つバナナの効用は医学的に立証され、世界各地で「食の必需品」になっている。 そのバナナ、日本に輸入されている大半はフィリピン産というのは常識になっているが、それを数字で確認すると—。2007年度に日本が輸入したバナナは970,594トン(財務省貿易統計)。100万トン近い総量の輸入国を見ると、フィリピンが90.5%を占めて1位。2位エクアドル5.4%、3位台湾1.9%で、以下、ペルー、メキシコ、コロンビアと中南米の国々が続くが、いずれも1%未満。フィリピンのダントツは歴然。ちなみに日本に輸入される果物の約6割(58.6%)をバナナが占めている。2位以下はグレープフルーツ12.8%、パイナップル10.0&オレンジ5.2%、レモン3.7%の順という。 こんな数字を見ただけでも、バナナが取り持つ、日比両国の関係の深さが分かる。横道にそれるが、フィリピンが主要な輸入先になっている産物が日本でブームを起こしたのは1993年、食品売り場に長い行列ができた「ナタデココ」以来で、15年ぶり。ただし、ナタデココのブームはすぐ下火になった。 
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   「ベターバナナ」
少し前、友人のフィリピン大学元教授(生物工学専攻)から「Better Banana」が件名のE-メールが送られてきた。開けてみると、バナナは美味しくて栄養が豊富なだけでなく、病気や症状の治癒・予防に効果があるという内容。ニューヨーク市立大の生物心理学教授が教室で行った講義で、その要旨を以下に紹介する。
   バナナに含まれる3種類の糖分 バナナにはエネルギーになる速度が異なる3種類の糖分(蔗糖、果糖、ぶどう糖)が含まれている。その結果、バナナ2本分には、耐久レースを90分間持続するのに必要なエネルギーが含まれていることが研究の結果、実証されている。世界の有名選手が果物の中でバナナをトップに挙げているのはうなずける。 しかし、バナナは単にエネルギーの補給源であるだけなく、様々な病気、症状を予防し、人間の健康維持に大きく役立つので、日常の食生活に加えなければならない食べ物の一つといえる。 その効能をABC順に列記すると—。

Anemia 貧血症 鉄分が豊富で、血液内にあるヘモグロビン(血色素)を産み出す機能を刺激して貧血解消に役立つ。
Blood Pressure 血圧 血圧を抑える低塩分のカリウムを極めて多量に含有しているので、血圧の安定に申し分のない食べ物。このため、米国食品医薬品局は最近、バナナ生産業者に「高血圧と脳卒中の危険性を低減する能力のある果物」と公表することを認めた。
Brain Power 知力 ロンドン近郊のトウィケナムにある学校で今年、試験前に知力の向上が狙いで生徒200人にバナナを朝食、おやつと昼食時に食べさせてみた。その結果、カリウムの豊富なバナナは生徒をより利発にして、学習能力を発揮させる効果のあることが証明された。
Constipation 便秘 バナナに含まれる豊富な食物繊維が、緩下剤の手助けなどなく、正常な排便を促進する。Depression: うつ病 うつ病に悩む人を対象にして最近行われた調査によると、バナナを食べると、気分が壮快になる人が多かった。バナナには、人間の体内で合成できない必須アミノ酸の一つであるトリプトンが含まれている。それが脳の活動を高めるといわれるセロトニンに変換するからで、暗い気分から解放されてリラックし、多くの場合、人々に幸せな気持ちを起こさせる。また、バナナには血糖値を調整するのに欠かせないビタミンB6が含まれていて、精神の安定にも役立っている。
Hangovers 二日酔い 二日酔いを素早く解消する方法の一つは、蜂蜜で甘みをつけたバナナのミルクシェーキを飲むことだ。胃の活動を鎮め、蜂蜜の助けをかりて血糖値の低下を促す。
Heartburn 胸やけ バナナには胃酸を中和する自然の機能がある。胸やけを和らげるためにはバナナを食べてみることだ。
Morning Sickness 朝の吐き気(特につわり時の) 食間のおやつとして食べるバナナは、血糖値を上げる手助けとなり、朝の吐き気をさける。
Mosquito bites 蚊に刺される かゆみ止めを塗る前に、むいたバナナの皮の内側で刺された箇所をこすってみると、かゆみやイライラが驚くほど早くなくなるのを多くの人が経験している。
Nerves 神経過敏 ビタミンBが豊富で、神経系統の沈静化に役立つ。
Ulcers 潰よう 果肉の肌合いが柔らかいバナナは腸疾患の食餌療法に用いられる。また、胃壁を包むことで過度の胃酸を中和させ、炎症を減らす効果がある。
Stress ストレス ストレスが溜まると、心臓の鼓動の正常化、脳への酸素の送り出しと体内の水分の均衡をつかさどるカリウムの濃度が下がるが、カリウムの含有量が特に高いバナナは、体内の諸機能のバランスを元通りにする手助けをする。
Strokes 脳卒中ニューイングランドの医学紙の調査によると、定期的に毎日、バナナを食べていると、脳卒中による死亡の危険性は40%以上も軽減される。 このほか、体温調整、仕事のプレッシャーからくる肥満、季節による体の変調や禁煙の手助けなどに効果があるという。 事実、1本のバナナはこのように、いくつかの病気を自然治癒する要素がある。1個のリンゴと比較すると、プロテインは4倍、炭水化物は2倍、燐(リン)は3倍、ビタミンAと鉄分は5倍、その他のビタミン、ミネラルは3倍、加えてカリウムは豊富で、手軽に入手できる最高の食べ物の一つだ。 教授は次の言葉で講義を終えている。 「1日にリンゴ1個で医者要らず」という諺があるが、今は「1日にバナナ1本で医者要らず」と言うべき時代だろう。

実以外のバナナの利用法

バナナは実以外の部分も無駄なく利用される。赤いつぼみは「プソ・ナン・サギン(バナナのハート)」と呼ばれ、あく抜きをしてココナツミルクといっしょに煮込んだりする料理用野菜として使われる。花は「ブーラックラク・ナン・サギン(バナナの花)」で4、5センチの黄色く乾燥したものが売られている。歯触りはワラビかゼンマイのよう。酢を使った豚肉料理などで使ったりする。さらにはフィリピンならではのバナナ加工の調味料「バナナケチャップ」。またバナナチップは、日本のものと比べて「甘い」と土産物としてもよろこばれる。バナナの葉っぱは、炊飯や魚料理のとき底に敷いたり、料理の包装紙の代用として、あるいは魚や鶏肉を包んで焼いたりと用途は広い。葉っぱには防菌・防腐効果もあるらしい。バナナ繊維も強い。ダバオのアバカ麻は実を食べるものでなく繊維をとるためのバナナ。野生のバナナのうち、人々はこのアバカ繊維の強さに気づき、アバカのみが繊維作物として栽培するようになったようだ。

編集: 「ナビ・デ・セブ」 Navi de Cebu

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