リゾートアイランド・セブのこだわり生活情報誌
現在地: Home コラム ひとびとの暮らし フィリピン人男性の割礼

フィリピン人男性の割礼

by ジャピーナッツ

1
   フィリピン人の男性の多くは10歳前後で割礼をするらしい。割礼とは言葉では知ってはいるが、具体的に何をどうするのかは女の私にはよくわからなかったが、この割礼を済ませると「ペソ(ヒヨコ)」ではなくなり大人扱いされるそうな。そしてしばらくはパンツも履けないらしく、大人用のブカブカのTシャツをワンピースのように来て、股間のあたりが患部に当たらないように指でつまんで歩く、という姿を見かける。パンツを履けないということは、通常の生活もできないので、ほとんどの人が長い休みである3月から5月にかけてのサマーホリデーの頃が「シーズン」なのである。
   こちらに嫁いできて、当たり前のようにこんな風景を見ているので、当然、我が二人の息子たちも年頃になればやるものと思い込んでいた。しかしいざ「やろう」と思っても、具体的にどこに行けばやってくれるのか、正確な情報は、いや、私たちの生活レベルにあった情報はなかった。まず夫に聞いたが、夫の時代には、近所の適齢の男児が集められ、片っ端からナイフでやられた、という。もっと年上の親戚連中によるとナタでやった、という話だ。我が息子たちは中身はともかくれっきとした日本人である。そんな野蛮なことはさせられまい、ととりあえず行きつけの小児科に朝一番に行ってみた。そこで軽く1時間ほど待たされ、外科の医師を紹介されたのでそこへ行くと、そこでも1時間くらい待たされ、ようやく診察室に通された。すると向かいの病院でやるので、何時までに手続きを済ませておけ、と言われ、あっちに行き書類を出したり、こっちに行きお金を払ったりして、ようやく終わったのはすでに日が傾いていた。何のことはない、外科手術であった。費用は医者にいくら、手術室使用料がいくら、薬代がいくら、というようにちょこちょこと払わされたが、合計するとかなりの金額であった。割礼するのもたいへんなのね、と思ったが、まさか仮にも日本人である我が息子を、近所の保健所に並ばせてタダでやってもらうわけにもいくまいよ、と妙な見栄を張ってしまった。しかしだいたい要領はわかった。直接、外科医を訪ねればいいのだ。そして長男の時にはわざわざセブ市内まで出向いたが、家はマクタンなのだからマクタン島内の病院でもいいじゃん。
2
   この経験を生かし、次男の時は最初からマクタン島の病院に行き外科医を訪ねた。知っている医者はいなかったが、診療所のドアを見て外科医を探して、割礼ができるか、と聞いてみた。まったくの飛び込みである。すると受付のお姉さんは慣れたもんで「いくらですけど」と金額を言った。それって医者に払う分だろうね。でもセブ市内の病院よりもかなり安かった。やっぱりマクタン島の方が安いのね、なんて納得しながら、じゃ、お願いします、ということになった。
   「ここに必要なことを記入して」と、渡されたメモに個人情報を記入していると、「で、今日、やる?」と、あくまでも軽いノリであった。私は長男の時のことを思い出し、手術室の都合もあるだろうが、「可能であればやりたい」と言うと、「じゃ、そこで待ってて」と言われ、待合室の椅子を勧められた。待合室にはたくさんの患者がいた。老若男女様々で、ここには普通に外科の医者がいて、みんな何の病気か知らないけど、手術をする、もしくはした人たちなんだろうなぁ、と眺めていた。そして次々にその待っている人たちが診察室に入って行くが、ほんの1~2分で出てくる。内科や小児科にしか行ったことのない私としては驚くべきスピードで患者をこなしている。まぁ冷静に考えれば、ここで手術するわけではないから当たり前の話なんだけどね。
   私たちが行った時には溢れかえっていた待合室の人がどんどん帰って行く。しかしいつまで経っても私の息子は呼ばれない。明らかに私たちより後から来た人たちに順番を抜かされている。そして遂に待合室には誰もいなくなった。受付のお姉さんが、「じゃ、入って」と言うので息子と診察室に入った。するとやたら愛想のいいオジさんがいきなり息子に言った。「坊主、痛かったら痛いと言えよ」と、診察室の奥の診療台に息子を寝かせ、手術用の手袋をはめ、麻酔と思われる注射を取り出した。
ジャピーナッツの自己紹介

   1999年1月に初来比。半年後に移住し2000年にフィリピン人夫と結婚し一族に囲まれたコミュニティーで生活をしている。高校生の頃からフィリピン人に間違われ、日本だけではなく世界中どこを旅してもフィリピン人に間違われていたので、フィリピンに来たことはおそらく運命であったと今は思っている。フィリピン人からは「日本語、うまいね。」と根本的な間違いをされるほど溶け込んでいる、と自負しているアラフォー女子。
   え~?ここでやるの~?と、まだ状況がきちんと把握できていない私なんかお構いなしに、既に始まっています、手術。それが手際がよくて、素人の私が見てもこの人は割礼のプロだな、と思った。そして本当にあっという間に終わった。時間にして10分もかからなかった。長男の時も、手術自体はあっけなく終わった、と思っていたが、それでも30分はかかったと思う。しかしその前後があり、とにかく1日仕事であったという印象だが、こちらは家を出てから帰るまで1時間半で終了。結局、値段も最初に受付のお姉さんが言った値段のみ。長男の半額であった。
   長男のが恐らくかなり上のランクの割礼で、次男のが中の上くらいの割礼?施術後の出来栄えは、(私の見る限り)何ら変わりはない…。

ナビ・デ・セブ第4号[Navi de Cebu Vol.4]より

 

bottom-banners-bw 02 bottom-banners-bw 04 greyfooterbutton 03 facebook bottom-banners-bw 08
denwacho 2015 cebumapbanner Cebu City Tour navimanila23 dmsweblogo