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セブ支局長取材ノート [1] 「マニラ十年一昔」

Cebu
 私は2006年までの7年間は毎年、マニラへ出張した。2007年以降は途絶えたが、ここに書いた光景はその後も続いたのではないか。21世紀の最初の10年が終わるころ再訪すると、変化の予兆のようなものが見えた。そして、変化はおそらく、この2、3年で顕著になってきたのではないか。
 今月、私はマニラ新聞セブ支局長として着任した。その前に二日ほどマニラへ寄り、あちこち歩いたが、10年前と大きく変わったのに驚いた。高層ビルが林立し、ハイウェー工事が進み。リムジンや高級車が増えた。黒い煙を上げて走るディーゼルトラックはまだ健在だが、数は減ったように見えた。丸ビルのような大きなビルにアメリカの金融会社の名前が刻まれ、マニラがコールセンターとして機能しているのを実感した。民間企業だけではない。アメリカの内国歳入庁までがここマニラをコールセンターとして活用しているのだ。
 興味津々で眺めたのは街ゆく人たちの表情だ。男たちはもはや俯き加減ではなく、女たちと同じように颯爽と歩いている。顔の表情と歩く姿勢に自信が出ている、と思った。失業が減り、雇用が広がり、将来へ希望が持てるようになったのではないか。フィリピン人男性は元々、スタイルがいいから、自信が出て来ると、歩く姿勢にはっきり現れる。
 フィリピン経済は一昨年、7.2%の高成長を遂げた。台風ヨランダで大きな被害を受けたにも拘わらずだ。するとムーディーズなどの挌付け会社が軒並みフィリピンの挌付けを引き上げた。10年前、フィリピンの人たちは自国経済を信用せず、稼いだカネは外国へ投資する、といわれたが、いまでは自国へ投資するようになった。それが海外からの投資も呼び込んでいる。
 変化はアキノ大統領の登場とほぼ軌を一にしているのかもしれない。マヌエル・ロペス駐日フィリピン大使によると、アキノ大統領は”良き統治こそ良き経済(をもたらす)”とマントラのように唱え続けて、断固たる決意で政治、経済改革に臨んだという。「政府の効率が高まり、腐敗がぐんと減りました。投資と雇用が増え、一部の階層に偏らない成長が始まったのです」というロペス大使の言葉を各種の経済指標が裏付けている。
 フィリピンが長い停滞から脱したことは、今では誰の目にも明らかになってきた。今年はAPECの議長国も務める。昨年、人口が1億に達し、平均年齢23歳という若さあふれる国へ世界の注目が集まりそうだ。 

By: 麻生雍一郎 (まにら新聞セブ支局長)

編集: 「ナビ・セブ」 Navi Cebu

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